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お家シネマで、たまにはと恋愛映画を2本鑑賞。
2本の映画に共通するのは身分違いの愛。その愛を貫き通したというところで2本とも純愛映画といえるかな…。 「ある愛の詩」 LOVE STORY 1970年/アメリカ/100分 監督: アーサー・ヒラー フランシス・レイ作曲のテーマ音楽は大流行し、どこにいってもこのメロディーが流れ、「愛とは決して後悔しないこと」作中の台詞が流行し、日本中が大ブレイクしたんではないかしらとも思えるほどだった。 ちょうど韓国ドラマ「冬のソナタ」現象が1970年当時の日本に沸き起させただろう「ある愛の詩」。 私、この作品を観たのは今回が初めて。 当時は「明日に向かって撃て!」「俺たちに明日はない」「イージー・ライダー」にワクワクし、パゾリーニ監督の「アポロンの地獄」にこんな映像があったのか!と衝撃を受けて、片方で「気狂いピエロ」だの「勝手にしやがれ」だの観ていた当時の私には、夢見る乙女的なこんな作品はお呼びではない作品の部類。 数十年たってようやくに、どんなもんだと観てみました。 独立心旺盛なイタリア移民の女学生ジェニーと、上流階級の家庭に反撥する青年オリバー。 ちょっとした言い争いから始まった二人の交際。 大学のキャンパス。真っ白な雪景色。そこで雪を投げ合い雪の上で転げまわってじゃれあう二人。 オリバーの親の反対を押しきって結婚した二人は共働きで頑張ってオリバーは弁護士に。 幸せの中でジェニーは不治の病を宣告されて…… 真っ白な雪の世界、障害を乗越える二人の愛、不治の病… 切ない系ドラマの条件が揃っている。 「冬のソナタ」って「ある愛の詩」のパクリって思えるほど。 愛とは決して後悔しないこと またまた映画データを引用させてもらったついでにallcinemaの映画解説を引用させてもらうと 「フランシス・レイの素晴らしい音楽で描いた本作は、まさに不朽の恋愛映画と呼ぶに相応しい名作である。」とあった。 不朽かねぇ? 名作かねぇ? っとまたまた首を傾げてしまう。 フランシス・レイの音楽は良かったけれど……。 ロバート・エヴァンスの「くたばれハリウッド」によると、ジェニーを演じたアリ・マッグローが、自分が主役を条件に本作の企画をエヴァンスに持ち込み強引にせっつき、本作主役の座とエヴァンス夫人として大邸宅の女主の座を獲得したそうだ。 アリ・マッグロー。本作のジェニー役はちょっとしんどい気がする。 それよりも「さよならコロンバス」(1969)そして「ゲッタウェイ」(1972)などの彼女の方が地でいってる雰囲気があって好きだな。 彼女がいいというよりも、作中で彼女がみせる筋肉質のすらりと伸びた素足にペタンコ靴にナチュラル・メイクそして、セーターとスカートというシンプルなファッションをさりげなく着こなしているセンスは大いに気に入っていた。 本作で若き日のトミー・リー・ジョーンズも出ていたんだ! クレジット観て驚いた。 「ぼくの美しい人だから」 WHITE PALACE 1990年/アメリカ/103分 監督: ルイス・マンドーキ 2本目の「ぼくの美しい人だから」は雄雌だけのセックスから始まった二人の関係が、青年が富も社会的名声も仕事も捨てて、身分違いの愛に自分から身を隠した女性の元へ飛びこんでいくという、やっぱりこれも純愛だろう。 青年は、最愛の妻を交通事故で亡くしいまだ傷心がいえぬ日々を暮らす、27歳のハンサムなエリート弁護士マックス。 かたや女性は、もうすぐ45歳。ハンバーガーショップのウェイトレスをしていて、「教養」とか「エレガンス」とは無縁の自堕落に暮らす中年女性ノーラ。 演じるスーザン・サランドンの大人の色気全開のセックスシーンも、相手がジェームズ・スペイダーのフランス人形みたいなこの顔だと、どこかサラリ感がある。 酒に酔った勢いでノーラから半ばレイプされる形でセックスをしたマックスは、「また来てくれる?」というノーラの言葉に「ノー」と言い放って彼女の家を出たマックスだけれど、翌日も彼女に会いに行く。 君が欲しい。I Want You そこから始まったマックスのノーラに対する思いが、実は「 Need You」であり「I Love You」であることに至るまでの二人の恋愛を描いた物語。 マックスは最愛の妻を、ノーラは最愛の息子を失った喪失感から、二人で新しい人生を歩き始めようとする。 ジェームズ・スペイダー演じるマックスは、夫でなくても、恋人でなくても、息子でもいいから一家に一人は欲しいタイプ。 優しくって誠実で、頼まれたらノーといえなくって、清潔で、料理を作ってムードたっぷりのディナーを演出してくれて、よく気がついてノーラの靴の紐がほどけていたらしゃがんで結びなおしてやる。 そしてブルーの優しい目でじっとノーラを見つめる。 ![]() ソダーバーグの初長編作品でサンダンス映画祭観客賞とカンヌ国際映画祭パルム・ドールを史上最年少(26歳)で受賞した「セックスと嘘とビデオテープ」(1989)でジェームズ・スペイダーを初めて観て、金髪のロングヘアーで女の子みたいな甘い顔だちで、その彼が生身の女性に対しては性的不能に陥り、彼がインタビューした、女性たちの赤裸々なセックスに関する告白ビデオを観てマスターべションするという屈折した役がはまっていて、彼は本作でカンヌ映画祭主演男優賞を受賞している。 特に彼のファンではないけれど、本作「ぼくの美しい人だから」のジェームズ・スペイダーの方が、ちょっといいではないかしらって思わせてくれる。 こんな作品を見直してみると、彼はまともな作品よりも「クラッシュ」(1996/クローネンバーグ監督)、「セクレタリー」(2002)などもそうだけれど、セックスがらみの屈折したような変な役どころの方が似合うなって思う。 まともな役だとキアヌ・リーヴスとはまた違うユルユルになってしまって、そんな二人が主演したキアヌ・リーヴスが連続殺人鬼に扮し、心に苦悩を抱えたFBI捜査官を演じた「ウォッチャー」(2000)などはサスペンス・スリラーだけど緊張感も怖さもなく笑ってしまった。キアヌとスペイダーの役を入れ替えた方がまだ凄みが出たと思う。「スターゲイト」(1994)も締まらない作品だったように記憶している。 負ワンとした雰囲気はキアヌに通じるところもあるけれど、キアヌにはない色気があるし、カラーが決まらないという点ではジョン・キューザックにも似ているけれど、ジョン・キューザックの健やかな素直さとはまた違う、屈折したどっか変な役が似合うジェームズ・スペイダー。 ![]() 純愛映画2本。 どっち?といわれたら強いていうなら「ぼくの美しい人だから」の方が好きだな。 「ある愛の詩」では「愛とはけっして後悔しないこと」っていう殺し文句があるけれど、本作では「あなたは私を恥じている。これは絶対よ。」ノーラのこの言葉がマックスの胸をグサリと突いて抉りまわす。 でもマックスとノーラ。 一緒に暮らしてやっていけるかしらと思ってしまう。 きっとマックスがノーラにあわせて暮らしていくんだろうなって思う。 ノーラの家でただソファーに座ってテレビの前に座っていたマックスが「テレビの前にすわっているしかすることがないのか!」って知的な刺激がない空間にいらだつ場面があった。 革靴を脱いでネクタイを外し、スリッパに見栄を張らない裸のつきあいに解放感を感じるだろうけれど、人間、緊張感がなく緩みっぱなしもフラストレーションが溜まるもので、緊張感の代わりに小さな夫婦喧嘩が耐えないだろうなって二人の将来を想像してみる。 原題「WHITE PALACE」は、ノーラが働くハンバーガーショップの名前でもあり、二人の階級の違いの象徴である邸宅の意味でもあるそうだ。マックスやマックスたちの友人たちの家は白亜の館。 製作は1990年。 男たちは頑張る「私」に疲れを感じ始め、本音の「僕」であり続けたいと感じ始めた時代を反映した作品でもあるだろう。
by mchouette
| 2009-04-11 00:00
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