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THE MEERKATS アフリカ・カラハリ砂漠に生息しているミーアキャット。 ミーアキャットって何だ? 哺乳動物で分類をみるとネコ亜目マングース科に属している。 大人になっても全長30cm足らずの小さな動物。苛酷な砂漠で生き抜くために群れを形成して穴の中で暮らしている。 日の出と共に巣穴から出てきて、太陽に向かって尾を支えにして後足で直立して日光浴をする。砂漠の朝は非常に寒く体脂肪が少なく毛もあまり生えていないミーアキャットにとっては朝一番のこの日光浴は身体を温めるための不可欠な行為なのだそうだ。 しかしこの立ち姿がなんともユーモラス。 日中は太陽の熱が容赦なく乾いた大地に照りつけ、真夏は70度にも達するそうだ。灼熱地獄に失神するミーアキャット。突然ボテッと地面に倒れる姿もまた漫画チックで愛らしい。 寝そべっているライオンに遭遇したミーアキャット。ライオンがあくびをして寝返りうっ背中向けた瞬間、一目散に群れに向って走る姿などは、彼にとっては生きるか死ぬかの瀬戸際だったのだろうけれど、思わず笑いがこぼれてしまう。 クリッとした大きな眼。 彼らがみせる豊かな表情、そして仕草。 あの厳しい砂漠で、こんな愛くるしい顔をした小さな生き物がいるなんて! こんな顔見たら、思わずにやけてしまう。 ミーアキャット、彼等が生息するカラハリの過酷な自然、自然がみせる言葉にできないほどの荘厳な美しさ。そしてそこに生きる生物たち…そんなカラハリの大地と自然を見事にフィルムで捉えた撮影隊は、コロとその家族たちという設定で、ミーアキャットの生態とその成長を一つの物語として紡ぎだしてくれた。 穴の中まで入り込んで、ミーアキャット目線で捉えたカメラワークは臨場感溢れる映像。 彼らをみていると、その表情とか仕草から思わず彼らに感情移入してしまう。そうやって生まれたコロとその家族の物語だろう。 そしてそんな彼らの営み、大自然で生きる厳しさを語ってくれるのがポール・ニューマン。 このナレーションが彼の最後の仕事となったそうだ。 彼のしゃがれ気味の落ち着いた声。ポール・ニューマンの起用が、動物物にありがちな、いわゆるやらせっぽいチープなドラマとは違って、あくまでもミーアキャットに寄り添った製作側の姿勢も伺える。 それが日本語吹き替えでは三谷幸喜がナレーションを務めているとか。 何でこうなるんだろう。素晴らしい映像が途端に軽くなるだろうに…。 カラハリの砂漠に生きる動物たちの命がけの姿、そしてそれぞれの生態に従って淡々と生きている姿は、人間たちの魑魅魍魎とした世界と比べ、「生きる」ことに真摯とも思えてくる。 平原の片隅で小さな生き物が穴を掘り、必死に生きている。カラハリの自然と共に人生を語る言葉が素直に胸に響く。
by mchouette
| 2009-01-14 00:00
| ■映画
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