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ZERO DE CONDUITE
1933年/フランス/45分 無邪気なアナーキズムが生んだ 小さな革命のメロディー! 天才ジャン・ヴィゴが、鋭い批判の矢を放つ永遠の自由への讃歌! フランソワ・トリュフォーの「大人は判ってくれない」と併せて、この映画のことも書きたい! ジャン・ヴィゴ Jean Vigo 45分間。映像の隅々にわたって子どもたちが実に生き生きと描かれている。 ![]() 休みが終わり、学校に戻った子供たちを待っているのは規則だらけの寄宿舎生活。 「操行ゼロ」の生徒には日曜の罰が待っている。 教師の権威を振りかざし子供たちを抑圧する校長や教師たちに、反乱決起を叫び、屋根に髑髏の旗を掲げ、卒業式粉砕を企てる。 自由か死だ。 反乱万歳! ギャグやユーモアに溢れ、子供たちの天真爛漫なアナーキーぶりが見事に、全くもって瑞々しく描かれている。 新任教師の引率で子どもたちが列を作って散歩するシーンを俯瞰したユーモア溢れる映像は、トリュフォーの「大人は判ってくれない」に引き継がれる映像だろう。 決起した子どもたちが一丸となって舎監の教師に抵抗し、ベッドの上でマットレスや枕を投げ合い、走り回り、舞い上がる羽毛が天使の羽のようにスローモーションで子供たちに降り注ぐ。その中を粛々と行進する子どもたち。 なぜか突然に教室で逆立ちをする新任教師。彼が逆立ちしながら描いた絵が動き出すアニメーション。 校庭の平行棒で機械体操をする大人。 抑圧する教師達の、権威の下に隠された陰湿な倒錯者の顔を子供たちが敏感に嗅ぎ取る。 「ゲス野郎!」 子供たちがみせる反乱の烽火となる第一声。 ジャン・ヴィゴはこの作品で、映像演出やその撮影技法において実に大胆に、巧みに様々な実験的試みをする中で、映画が語りうる可能性を見事に映像化しているといっていいだろう。そして自在なカメラワーク。 ジャン・ヴィゴの規制の枠を超えた自由な発想で描かれた映像の数々は、以降の映画作家たちの大いに刺激となったのではないだろうか。 そして意気揚々と学校の屋根の上を歩く子供たちの後姿のラストショット! この作品は、紛れもなく、真面目で、本気で謳いあげた子どもたちの大人への反乱の凱歌である。 映画が語りうる世界の無限の可能性。 映画の魅力。 子どもたちの凱歌であり、映画への愛を高らかに歌い上げた傑作! 1933年という時代にあって、これほど子供たちの尊厳と自由を生き生きと謳いあげた傑作を撮りあげたジャン・ヴィゴ。 しかしこの作品は、当時の教育制度や管理社会に対する痛烈な風刺のため上映禁止処分となり、公開されたのは彼の死後、第二次大戦後の1945年だった。 ………………………………………………………………………………………… そして遺作ともなった続く長編映画「アタラント号」は、撮影終了後容態が悪化し、編集の細かい手直しを自ら行い完成させるつもりだったが、それを完成させることなくこの世を去った。 さらなる悲劇は、「新学期・操行ゼロ」の失敗に懲りた映画制作会社によって、そのフィルムはカットされ内容は大幅に変更され、興業的に失敗に終わり、そのフィルムは忘れ去られる存在となってしまったことだ。戦後、シネマテークで上演され若者たちから熱烈な支持を受けたこともあり、オリジナルに近い編集フィルムの発見から、当時の撮影スタッフたちにも話しを聞き、ジャン・ヴィゴのため、そして私たちのために、長く不遇だったジャン・ヴィゴの遺作でもあるこのフィルムは、1990年カンヌ国際映画祭で復元・上映された。 ジャン・ヴィゴは当時においては評価されず不遇のうちにその生涯を終えたが、後世になってヌーヴェルヴァーグを始め多くの人々から敬愛を集め、フランスでは彼の偉業にちなんで新人監督を対象としたジャン・ヴィゴ賞を設けた。アヴァンギャルドな作品に贈られることが多く、日本公開作品は少ないが、その中で日本公開された作品は以下。 1953年 : 白い馬(アルベール・ラモリス) 1955年 : 夜と霧(アラン・レネ) 1959年 : 美しきセルジュ(クロード・シャブロル) 1960年 : 勝手にしやがれ(ジャン・リュック・ゴダール) 1962年 : わんぱく戦争(イヴ・ロベール) 1964年 : 美しき人生(ロベール・アンリコ) 1967年 : ポリー・マグーお前は誰だ?(ウィリアム・クライン) 1989年 : 中国、わがいたみ(ダイ・シジェ) 1992年 : パリ・セヴェイユ(オリヴィエ・アサヤス) 1997年 : ジーザスの日々 (ブリュノ・デュモン) ![]() 監督: ジャン・ヴィゴ 脚本: ジャン・ヴィゴ 撮影: ボリス・カウフマン 音楽: モーリス・ジョーベール 出演: ルイ・ルフェーブル/ジルベール・プリュション/ジャン・ダステ/ジェラール・ド・ベダリウ
by mchouette
| 2008-07-21 00:00
| ■映画
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