![]() by mChouette 検索
カテゴリ
全体 ■映画 =映画:あ行 =映画:か行 =映画:さ行 =映画:た行 =映画:な行 =映画:は行 =映画:ま~わ行 ■映画・雑記 ■ドラマ ■展覧会・コンサート ■一冊の本 ■徒然なるままに… ■美味しいもの ■アウトドア・旅 ■勝手にバトン ■ご挨拶・お知らせ 未分類 最新の記事
その他のジャンル
|
JUNO
2007年/アメリカ/96分 at:梅田ガーデンシネマ 「ハードキャンディ」でオッ!と注目したエレン・ペイジと、監督がこれまたオッ!と思った「サンキュー・スモーキング」のジェイソン・ライトマン。予告編で垣間見たジュノ・ワールドともいえる台詞のユニークさ。脚本部門でアカデミー受賞したのも脚本を手掛けたディアブロ・コディのユニークでオリジナリティ溢れるこんなセンスも評価の一つだったのではないかしら。 でも一方で、口コミで広がったという本作の面白さは、若者受けするけれど、私には学園もの、青春もので乗れないかもっていう気も頭の片隅にちらつきながら、さほど期待せずに見たのが本作「JUNO/ジュノ」。 というのも、最近、みんなの評価と私と結構ずれるとこがあって、みんなが感動したっていう前回の脚本賞受賞作で、本作と似たテイストの「リトル・ミス・サンシャイン」なども、私にはさほどの感動を覚えず、私って不感症?って思ってしまったほど。 ![]() でもこれはオープニングからご機嫌なサウンドですっかりジュノ・ワールド。 かといって「ハード・キャンディ」でもみせたエレン・ペイジのかえるケロケロか、はたまた、ころころと鈴を転がすような、そんな滑らかで軽妙な口調で大人たちを呆気にとらせるそんな面白さで、妊娠してしまった16歳の孤軍奮闘を描いた青春ものかと思ったけれど、これが案外と真面目に良かった!って思える作品だった。 みんなこんな風に頭ぶつけながら大人になっていくし、人の悲しみとか、思いやりとか、幸せといったこともこんな風にして分かっていくんだな、そんな当たり前だけど、案外と忘れてしまっているこんなことを、しみじみと思った。 「妊娠」という事態にもジュノ流儀で、かすり傷みたいな風に振舞っているけれど、相手のポーリーに伝える時のジュノのあっけらかんの言葉と口調とは裏腹の、彼の本心を探ろうとしているジュノの必死な目つきには、ちょっとウルウルとなってしまった。 16歳の等身大の女の子がそこにいた。 突っ張ってこともなげに振舞うジュノの、不安に揺れ動く16歳のデリケートな心の内が見えてくる。 妊娠を告げられた両親は、「車の事故かドラッグだと思った」と口にしたり、里親探しを新聞の広告欄で探すあたりやペット求むの横に赤ちゃん求むの記事が載っているのも驚く。これがアメリカで当たり前なんだろう。 スターたちの養子の話題はよく話題になったり、映画「カーサ・エスペランサ/赤ちゃん達の家」(2003)は養子縁組を目的に南米へやって来た年齢や境遇が全く異なる女性たちを描いたもの。一方で赤ちゃんの売買も社会問題としてあるんだろう。そういう会話も出てくる。家族とか血縁関係に対する考え方が血縁を重んじる日本とは認識が違う。その感覚の違いに今更ながら驚いてしまう。 父親も継母も、そんなジュノの決心を受け止めジュノを応援する。理解ありすぎのようにも思えるけれど、父親はジュノの母親と離婚した経験もあり、案外と彼らも人生で何が大事かということをそんな修羅場を経験していたから、ジュノの遭遇した一大事をあるがままに受け止めることができたのかもしれない。 そして継母との関係も、ことさら波風も立たず、互いに踏み込まずに当たり障り無く母娘関係を保っていただろうけれど、同じ女同士、継母も俄然ジュノの心強い味方となりマタニティをリフォームして作ってやってる。いままでは案外と父と継母と異母妹の3人+ジュノという構図だったかもしれない家族が結束をみせ、こんな風に何もいわず温かい目で子供を見守ろうとする両親の愛にはホロリとくる。 今まで自分の考えで人生仕切ってきたジュノが、自分ではどうにもならない妊娠という事態。日に日に大きくなってくるお腹。超音波で映された胎児。元気よくお腹を蹴る胎児。何を考えているか分からないポーリーに対するジュノの気持ち。養父母希望のインテリ夫婦の亀裂……本当に大事なものが見えてきたジュノ。 楽しくって、真面目に良かったなって思える映画。 この軽妙洒脱、いい得て妙なるジュノの言語センス、つまりは脚本のディアブロ・コディのセンスであるん訳で、言葉遊びの軽い物ではなく、世間を知ってるから、だからこそ重さをユーモアで軽さに変えて吹き飛ばす逞しさを感じる。どっからこんな発想の台詞がでてくるんだろうと思わず感心してしまう。 不安も抱えながら、でもポジティヴに、自分に真っ直ぐなジュノ。 決して自分を卑下したり、後ろ向きじゃない。 決してイージーな軽さじゃない。 「JUNO/ジュノ」素直に素敵な映画でした。 監督: ジェイソン・ライトマン 製作: リアンヌ・ハルフォン/ジョン・マルコヴィッチ/メイソン・ノヴィック/ラッセル・スミス 製作総指揮: ジョー・ドレイク/ネイサン・カヘイン/ダニエル・ダビッキ 脚本: ディアブロ・コディ 撮影: エリック・スティールバーグ プロダクションデザイン: スティーヴ・サクラド 衣装デザイン: モニク・プリュドム 編集: デイナ・E・グローバーマン 音楽: マテオ・メッシーナ 音楽スーパーバイザー: ピーター・アフターマン/マーガレット・イェン 出演: エレン・ペイジ/マイケル・セラ/ジェニファー・ガーナー/ジェイソン・ベイトマン/オリヴィア・サールビー/J・K・シモンズ マック/アリソン・ジャネイ/レイン・ウィルソン/アイリーン・ペッド/ダニエル・クラーク/ヴァレリー・ティアン/エミリー・パーキンス
by mchouette
| 2008-06-25 00:00
| ■映画
| |||||||||
ファン申請 |
||