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2006年/アメリカ/85分 監督:サイモン・ブランド 閉ざされた廃棄工場の中で意識を取り戻した5人の男たち。 こんなシチュエーションは「SAWソウ」によく似ているけれど、面白いなって思うのが、彼らが全員、廃棄工場のガスを吸ったため、一時的な記憶喪失に陥っており、自分が誰なのか、何のためにここにいるのか、他の人間たちは自分とどういう関係なのか、一切分からない状態にあるということ。しかも縛られている者、拳銃で撃たれ手錠につながれている者など、顔や身体には格闘の跡がみられ、尋常ではない状況であることだけは明白。 そして工場にあった新聞記事から、5人のうち2人は誘拐された人間で、残りは誘拐実行犯だということ。しかし、記憶を失った彼らには誰が誘拐犯で誰が誘拐された人間かさえも分からない。そして身代金担当の仲間から夕刻に着くという連絡があった。無事に金を奪えれば誘拐した人間には用はなく、始末されるのは明らか。 殺されるのは誰と誰? 誘拐犯たちは? 時間が経つにつれ、断片的な映像で蘇る記憶。 疑心暗鬼のなかで密閉された工場から脱出を図ろうとする彼らを描いた作品で、それだけといえばそれだけの作品。 ![]() 前半の何がどうなっているのか分からない状態の面白さから、とにかくここから脱出しようとする後半にいくにつれ、料理する材料を全て使い果たした感ありで、ドタバタの尻すぼみ状態でなっているのは残念。観ている方も切迫感はなくテレビドラマでも良かったと思う。 面白そうと思い、劇場へと思っている間に早々に終わってしまったように記憶している。 「SAWソウ」の方がドラマとしては数段面白いなって思うし、次々と明らかにされてくる事実に、観ているこちらも次第に追い詰められた思いに囚われてくる。 「SAW2」以降は未見だけど、「SAW」は閉じ込められた人間の切迫感がとってもよく分かり、ああいう状況に陥ったら、ノコギリ(SAW)で自分の足を切るかもって思ってしまう。 ![]() 本作で誘拐実行犯の一人であるジム・カヴィーゼルは、実は潜入捜査の刑事で、断片的に蘇る誘拐犯としての自分に違和感を感じ、そして、この誘拐劇の裏には彼しか知らない隠された真相があるという、そんな複雑な屈折した内面を持つ役どころ。 こんな役は、「パッション」でのイエス・キリストとか、「モンテ・クリスト伯」で13年間無実の罪で幽閉された男とか、「シン・レッド・ライン」では激戦地ガダルカナル島で次第に虚無的になっていく兵士といい、ジム・カヴィーゼルにはまさに適役だと思う。 閉じ込められた5人の男たちが、それぞれにもっとキャラクターが際立ち、演じた役者一人一人の演技がそれぞれに魅力的とか、含みがあれば救われるのだけれど、ストーリーと顛末が分かれば、もう一度観ようかという気持ちも起きないのもこの点だろう。適役だったカヴィーゼルも今ひとつパッとしなかった。 誘拐される社長役には「メルキアデス・エストラーダの三度の埋葬」でメルを射殺してしまったため、トミー・リー・ジョーンズに脅されメキシコまでメルの死体を運ぶ羽目になる男を演じたバリー・ペッパー。演技派の役者を揃えながら、勿体無い使い方をしているなと思う。 監督インタビューによると「魂のエッセンスは記憶を失っても変わらない。」ということを描きたかったそうだ。潜入捜査官という記憶はなくしていても、誘拐実行犯としての自分を引き止めるものの間で揺れ動くジム・カヴィーゼルとか、社長として数々の修羅場をくぐってきた沈着冷静に状況判断をするバリー・ペッパーとかの姿がそれに当たるんだろうけれど、それだけではドラマとしては表層的過ぎるよなって思う。 監督はサイモン・ブランド。コロンビア出身で17歳の時に地元ロック・バンドのミュージック・ビデオの監督からキャリアをスタートさせ、ジェシカ・シンプソン、エンリケ・イグレシアスといった一流アーティストクリップや、トヨタ、メルセデス・ベンツなどのCMで数々の国際的な賞を受賞しており、本作が長編デビュー作とのこと。
by mchouette
| 2008-05-15 00:00
| ■映画
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