![]() by mChouette 検索
カテゴリ
全体 ■映画 =映画:あ行 =映画:か行 =映画:さ行 =映画:た行 =映画:な行 =映画:は行 =映画:ま~わ行 ■映画・雑記 ■ドラマ ■展覧会・コンサート ■一冊の本 ■徒然なるままに… ■美味しいもの ■アウトドア・旅 ■勝手にバトン ■ご挨拶・お知らせ 未分類 最新の記事
その他のジャンル
|
Ma Nuit Chez Maud
1968年/113分 監督:エリック・ロメール 撮影: ネストール・アルメンドロス 出演:ジャン=ルイ・トラティニャン/ランソワーズ・ファビアン/マリー=クリスティーヌ・バロー/アントワーヌ・ヴィテーズ 全米映画批評家協会賞・脚本賞、ニューヨーク映画批評家協会賞・脚本賞を受賞している。 ラストの僕の短い台詞の中に愛する人への思いやりの奥深さをつ~んと感じる。ロメールの人生に対する深い洞察がうかがえる素敵な作品。 ![]() 「六つの教訓物語」第三話の主人公は、私の好きなジャン・ルイ・トラティニャン。 フランス中部の山間の町クレルモン・フェラン。季節は冬の真っ只中。 僕の祖国はフランスだけれど、仕事で南米やカナダを転々と渡り歩き、2ヶ月前にこの町にやってきた技術者。最近、また哲学書を読み始めている。敬虔なカトリック信者で日曜日のミサには必ず通っている。無為な人づきあいは性にあわない。34歳で独身。主義主張にこだわるせいかもしれない。だが、ミサで見かける金髪の女性には秘かに心惹かれている。ある日偶然にも14年ぶりに中学時代の同級生ヴィダルと出会う。彼は大学で哲学を教えている。彼に誘われて最近離婚した女医のモードの家を訪ねる。彼女は僕とは正反対の無神論者で現実的でシニカルな意見を僕にぶつけてくる。そんな彼女との会話は、僕には居心地よく、彼女も僕に対し好意を持っているようだ。モードに惚れているヴィダルは面白くないのか、散々酔っ払って先に帰ってしまう。結局、僕は彼女の家で一夜を過ごしてしまう。けれど、カトリックと無神論者。たった一人の人を愛すべきだという頑なな結婚観を持っていて、一夜限りの情事はもっての他で、主義といおうか道徳心といおうか、節操をを守り通す。翌朝モード家から帰った僕はミサでであう金髪娘のフランソワーズを見かけ、思い切って声を掛ける。 そして5年後…… 僕とフランソワーズ、そしてモード。フランソワーズとモードの意外な結びつき。 ラストがとても素晴らしい。 堅物で理屈っぽいと思っていた僕の、とても優しい思いやりと愛情にみちた小さな「嘘」。 「嘘」というよりも相手を思いやった事実とは正反対のこと。 モード家で僕とヴィダルとモードが繰り広げる、哲学者パスカルに関する僕の見解に始まり、恋愛、結婚についてのおしゃべりに人生哲学が凝縮されているのも楽しい。 「僕」を演じたジャン=ルイ・トラティニャンが、「男と女」(1966)「暗殺の森」(1970)「離愁」(1973)などの彼とは一味違う、優柔不断で融通のきかない頑なさぶりの演技も見もの。役者として男の色気と脂がのっている時だろう。 本作は、トラティニャンのスケジュールが忙しく、撮影が延びて映画作品としてはシリーズ4作目となっているけれど、本来は3番目に位置づけられている物語。 ネストール・アルメンドロスのカメラが映し出す冬の光景。雪の光。影像も素晴らしい。
by mchouette
| 2008-02-02 00:03
| ■映画
| |||||||||
ファン申請 |
||