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「アイドルたち」
Les idoles 1968/フランス/107分 監督:マルク'O 出演: ビュル・オジエ( 狂乱ジジ) ピエール・クレマンティ (短刀のチャーリー ) ジャン=ピエール・カルフォン (魔術師シモン) ヴァレリー・ラグランジェ オフィシャル・サイト http://www.step-by.co.jp/idoles/main.html 言葉が、ファッションが今以上に新鮮!斬新!大きなうねりが確かにあった1960年代、あの時代が生き生きと蘇ってくる。 1960年代のパリ演劇界で、様々な場所を舞台に見立てて即興的な舞台を上演する「カフェ・テアトル」運動が始まり、その先駆的な試みをしたのが本作の監督マルク’O。本作はこのマルク’Oが1964年サン・ サンジェルマンの仮設劇場で初演し満員御礼の盛況ぶりだった同名舞台をマルク自らの監督・脚本によって映画化した作品。編集は「ママと娼婦」のジャン・ユスターシュ。助監督にはアンドレ・テシネも名を連ねている。 本作は1968年5月にパリで公開されたが、その時のパリは5月革命真っ只中。 映画どころではない状況の中で話題にもならず、すっかり幻の作品となってしまった。 そんな本作の日本公開は、製作から40年近く経った2005年だった。 ![]() アイドルは消費される 1960年代パリのライブハウス。3人のアイドル・ユニットのお披露目と記者発表が華々しく行われた。やり手エージェントが仕組んだこの奇妙な3人組は狂乱ジジ、短刀のチャーリー、魔術師シモンの3人の「イェイェアイドル」。 60年代半ばにフランスで流行したフレンチポップスをイェイェと呼ばれ、シルビー・バルタンなどのアイドル歌手たちが生まれた。それぞれに個性的なパフォーマンスで観客を魅了し、彼らへの質疑応答が始まった。記者やファンからの突っ込んだ質問に対し、3人からは扇情的な回答が口を出、さらには本音、実態暴露が過激に出てくる。さらに飛び交う質問、慌てふためくのは彼らを売り込んで金を稼ごうとするエージェントたち。ミュージカル仕立て、討論劇仕立てで、3人の口を借りて、マルク’Oは虚像のアイドルを痛烈に批判する。 40年前の作品だけど、彼らのアイドルなりきり演技、わざと音程外した歌いっぷり、いかにもクサイ歌詞に思わず笑ってしまい、彼らの語る言葉や心情にマルクの哲学を感じ、ポップで前衛的なファッションは新鮮で魅力的。60年代フレンチカルチャー堪能の本作は、現代よりも、生き生きしていて鮮度の良さを感じるのはなぜだろう。 衣装担当のジャン・ブキャンは当時売れっ子デザイナーだったそうだ。ジジとチャーリーの結婚式の招待客が着ているシャツはキャシャレルが担当したそうだ。上に映画サイトをリンクしてますので彼等のポップなファッションを見てください。ワクワクしてきます。 当時は子供だった私だが、テレビやラジオから聞こえてきたイェイェアイドル全盛の60年代フランス音楽にタイムスリップしたようなウキウキした気分にさせてくれる。当時アパレルメーカーだったレナウンのCM「♪レナウン娘が街に出りゃ、イェ~イ、イェ~イ♪」なんて音楽も思い出す。 最後に彼ら3人がとった行動がゴダールの「気狂いピエロ」にも通じるもので、現実に切り込んでいって、優しい希望の光を拒んだ彼等の時代の痛みを感じてしまう。60年代とはやっぱりこういう時代だったんだなって切なく思ってしまった。 ベルトルッチ「暗殺の森」で、帽子を取ったらはらりと長い髪の毛が…妖しげな運転手を演じ、少年のマルチェッロにピストルで撃たれるリノを演じたたピエール・クレマンティがグループメンバーで短刀のチャーリーと呼ばれるストリート系の危ない男を演じていた。マルク’Oが主宰する劇団員で個性的なキャラクターが魅力だった。癌で亡くなったのが惜しい。 ……………………………………………………………………………………………… 「ベルベット・ゴールドマイン」 VELVET GOLDMINE 1998年/イギリス/124分 監督&脚本: トッド・ヘインズ 出演 ジョナサン・リース=マイヤーズ ユアン・マクレガー クリスチャン・ベイル グラムロックのサウンドが嬉しいし、グラム・ファッションが楽しいし、当時流行のファッションが懐かしかったり、気恥ずかしかったり……。1960年代~70年代の時代に肉薄し、はっきりした視点でグラムロックを語り、そこに生きたミュージシャンを熱く語っている。 1974年。カリスマ的な人気を誇るグラムロック界のスーパースター、ブライアン・スレイドは、ステージの上で何者かに射殺された。だがそれから数日後、この殺人事件そのものがステージ・パフォーマンスだったことがわかり、彼の突然の死のニュースを聞いてショックを受けていたファンは大反発。スレイドの人気は一気に下降線をたどり、音楽界から姿を消してしまった……。それから10年後。アメリカの新聞「ヘラルド」の記者アーサーは、デスクから「スレイドの狂言事件から10年」という読み物記事の取材を命じられる。しかしグラムロックの栄枯盛衰を同時代で体験したアーサーにとって、この仕事は気が滅入るものだった…… 。 現在(1984年)、10年前の事件、そしてアーサーがグラムロックに熱狂していた英国60年代と、時代を遡って語られ、3つの時代が交錯し、そして今に蘇る。過去の熱狂的な一時代をピンポイントで表層的に捉えてはおらず、歴史という流れの中でロックを語り、ゲイを語り、思想を語っている。過去に対する真摯な視線と、はっきりとした主張を感じる作品。 物語は1854年オスカー・ワイルドの生地ダブリン。緑の輝く石のブローチを身に着けた赤ん坊が家の戸口に置かれている。「僕はアイドル歌手にjなる」と語る少年になったオスカー・ワイルド。そして100年後、その輝く緑の石のブローチを見つけた少年。神に選ばれし子。赤い口紅をつけて微笑む少年。いつの日か、この腐った世界は彼らが主役に……こんなプロローグで始まるこの物語は、緑の輝く石がブライアン・スレイドからカート・ワイルドに、そしてカートからアーサーに受け継がれていき……時の流れがこうして受け継がれ、時の流れの中で、もう一度過去が新たな光を帯びて今に蘇る……。 記者のアーサー演じるのはクリスチャン・ベイル。60年代後半、上げ底靴とキラキラファッションが流行の時代。ベルボトムのパンツにロングベストに身を包み、イヤリングまでした格好に、「バットマン・ビギンズ」だの「プレステージ」だのの彼を最近見ているので、まだまだ、ほっぺの赤い初心な青年の彼に思わず笑ってしまう。 グラムロック界のスーパースター、若者文化の先駆者ブライアン・スレイドはデビッド・ボウイがモデル。キラキラのピタピタのステージ衣装にバッチリメイクをしたスレイドは「マッチポイント」のジョナサン・リース=マイヤーズが演じ、スレイドに大きな影響を与えるカート・ワイルドのモデルはイギー・ポップで、ユアン・マクレガーが演じている。舞台でマイクを抱きしめ熱狂的出扇情的なパフォーマンスで歌い、興奮の余り舞台で服を脱ぎ捨て全裸になって堂々と正面向いて(当然ぼかしがはいってる)という過激なステージをやってのけている。「スターウォーズ」のジェダイの騎士だの、少し前には「ミス・ポター」」でポターの恋人の素敵な英国紳士ノーマンを観たばかりだというのに…。 今見て思ったのが、スレイドのジョナサン・リース=マイヤーズはやや厚ぼったい唇に化粧した顔はスカーレット・ヨハンソンと似ているし、彼女よりきれい。凝った映像、舞台美術、たまにこうして観るとやはり楽しし。
by mchouette
| 2007-10-08 00:00
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