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日本公開は2012年2月。 観ていて彼らの言葉や態度とは裏腹のホンネが見えてくるのは、私も同じようなシチュエーションに幾度出くわしていることやら。 はてさて、私はその時、4人のうちの誰になっていたんだろうか。 思わずわらってしまうシーンもあったり、分かる分かるってシーンもありの79分間。 楽しませていただきました。 公園で男の子が一人の男の子に前歯が折れる怪我をさせた。 私は誰よりもリベラルで良識ある人間といわんばかりのにこやかな笑みで、(加害者側)夫妻を迎え入れる怪我した子供の方の母親ペネロピ役のジョディ・フォスター。 でもでも笑顔の下から、相手の誠意を確かめんと気がすまんタイプで、私確認の念押しの一言を相手に言いたがるお人みたい。きちんと落とし前をつけてもらわんと気が済まん人ぶりオーラがぶつぶつ出てくるあたりも上手いねぇ。 ![]() 今回のこの件、私は憤りたい気持ちをぐっと胸に収めてどれだけ譲歩してあんたらに気遣ってるか分かる? ありがとうの言葉だけで終らせるつもり? 悪いのはそっち。それをどれだけ認識しているの?ってのが心の中に渦巻いて、「お宅の子供がうちの子供に謝罪していただけないのかしら?」ときた。 「では今夜お越しいただけますか?」とケイト・ウィンスレット演じる怪我させた方の子供の母親ナンシーが応じる。 「ちょっとまった。被害者はうちの方なんだ。そっちから出むくのが筋だろう」とジョン・C・ライリー演じる怪我した方の子供の父親。 「分かりましたわ。ではお伺いします。」 で、互いに気まずさ感じたのか、「コーヒーでもいかが」「頂きましょう」となって再びロングストリート家のソファーに座ることになったカウアン夫妻。 さらにさらに己の正義正論に拘るジョディ・フォスター。 すでにしてシラケ鳥が飛び交い、作り笑いも強張り始め、交わす言葉に火花がチカチカ…… ![]() しかし怪我させた方の父親は製薬会社をクライアントに持つ弁護士で、携帯が鳴れば4人のお話し合いの途中でもお構い無しに携帯で仕事の話。しかも内容は訴訟問題にまで発展しかねない薬害問題の隠蔽工作ときたから、ロングストリート夫妻の神経を逆なでするようなもんだ。 携帯中毒&仕事中毒の弁護士の父親に2度のオスカー受賞ですっかりお馴染みになったクリストフ・ヴァルツ。 場の空気など頓着無しの虫の好かん無神経な携帯男ぶりが実に上手い。 当たり障りないところでこの件は円く納めてさっさとこの場を後を濁さずに立ち去りたい気持ち一杯なのに、携帯男の夫に焦るケイト・ウィンスレットと、平静を装いつつも腹の中は煮えたぎりつつあるジョディ・フォスター。 フラストレーション・ボルテージ頂点でゲロを噴出させたケイト・ウィンスレットと、大事な大事な美術書にゲロを吐かれ怒り心頭のジョディ・フォスター。 オフィシャルスマイルで取り繕っていた互いの堪忍袋がブチブチと裂け、子供の話から果ては夫と妻の不満爆発にまで噴出し、夫婦一丸の共同戦線はもろくも崩れ去り、ブルックリンの瀟洒なアパートの一室は本音噴出の戦場と化す。 ![]() ヒステリックになっていく女二人を火の粉のかからん高みの見物と決め込んだジョン・C・ライリー。 タテマエとホンネがますます乖離し、孤立無援の崩壊寸前の牙城を死守せんとするジョディ・フォスター。 そんなジョディ・フォスターとクリストフ・ヴァルツの口戦も見もの。 この二人(少なくともジョディ・フォスターの方は)しょっぱなで既に導火線に火がついていた。 アパートの一室というワンシチュエーション・ドラマ。 役者はジョディ・フォスター、ケイト・ウィンスレット、クリストフ・ヴァルツ、といずれ劣らずの芸達者が繰り広げる演技&毒舌バトルに加え、脚本と演出はロマン・ポランスキーとくれば、これはもう面白くないはずがない。 オープニングロールとエンドロールそれぞれで、当事者二人の子供たちの様子を遠景でみせるあたりも映画ならではの上手い演出。 ![]() それにしてんも、こんな映画を観ていて、本作のタイトルみていて、私の子供時代には「けんか」って言葉一つに包み込まれ、未熟なコミュニケーションとして「けんか」はあったものだけど、「いじめ」という言葉が問題になっている現代は、コミュニケーションそのものが社会から喪われているのだろうか。
by mChouette
| 2013-03-20 00:00
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