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監督が「マトリックス」シリーズの時は兄弟だったウォシャウスキー姉弟とドイツの俊英トム・ティクヴァという3人の監督の共同作品っていうのには、えっ!どこでどう繋がってるの?って大いに興味有りだけど、予告編を観る限りでは、なにやらタイムマシン物語によくあるようなみたいな…、劇団四季の「アイーダ」みたいな…、で、あまり興味がわいてこなかったので、劇場鑑賞はスルーかなと思っていたら、日曜日に息子が面白いみたいだから観にいかない?って誘うもんだから、二人して駅前にあるシネコンまで自転車乗って観にいった。 1849年の公証人の青年。 1931年の作曲家の卵。 1973年の女性ジャーナリスト。 2012年の老編集長。 2144年のクローン人間。 2321年の羊飼い。 それぞれ体のどこかに彗星型の痣を持つ人物の物語が同時進行で描かれているのに加え、本作をウィキペディアを見るとわかるように、出演者のほとんどが6つの物語でなんらかの人物に扮して登場している。 6つの物語が縦横無尽に紡ぎだされ、映像のマトリックスみたいで面白い。 観るリストから外れていた作品だから予告編以外の作品情報もほとんど知らないままで見たからか、あらっ、ベン・ウィショー! いやぁ、ヒュー・グラントやん、あれはマトリックスのエージェント・スミスのヒューゴ。ここでもエージェント・スミスしたはるやん。スーザン・サランドンも出てたの? あっ、ここにも!ってあちこちの物語でそれぞれの役者を見つけるのも面白い。 特殊メイクも上手くって、役者あてクイズの一人遊びするのも面白い。 エンドロールではそれぞれに演じた役柄も紹介されていて、え~っ!この役もこの人だったの~って一人盛り上がるのも面白い。 と、まぁ、作品テーマとは別のところで大いに楽しめた作品ではあった。 輪廻転生、因果といった仏教思想が色濃く描かれている本作。 テーマは分かるんだけど、それが素直に伝わってこないのは、日本人だからかしら。 面白いのは面白かったのだけど、それがどうした?って風に受け止めてしまう。 アメリカ映画だからキリスト教世界にはない輪廻転生を描こうとしたら、「リ・ン・ネ・テ・ン・セ・イ」「イ・ン・ガ」って風な描き方になるんだろうなぁ。 映像から感じとりたいのは、原作(読んでないけど)の文章の間、言葉にならないもの、6つの作品の底に流れるもの。 情感として伝わってこない。 そういう作品ではないのかもしれないし、そういう点では見応えはない作品。 けれど、興味があるんだったら劇場に観にいっても損はない面白い作品だった。 そして観るんだったら劇場スクリーンで観る作品。 観るべき映画とはいえないけれど観にいったら面白い作品。 かといって拾い物の作品!とも言えないんで、この作品には困ったもんだ。 映画化は不可能といわれたデイヴィッド・ミッチェルの同名原作の映画化。 6つの物語を面白い手法で語り上げた世界は面白いと思うけど、時空を超えて繋がる6つの物語の背骨が欲しい。 ルークとイライジャ二人の兄弟の物語と重ね合わせ、現代ニューヨークと、100年前のマケドニアを自由に行き交い、人間の生と死をテーマに時空を超えて描いた壮大な一大叙事詩ともいえるマケドニア出身のミルチョ・マンチェフスキ監督の「DUST/ダスト」などは胸を打たれるような情感が忘れられない作品。こんな作品もある! なぁ、なぁ、こんな原作あるんだ。 こんなん映像化したらすっげぇ面白そうと思わないか。 思う。思う。 そんなノリで3人盛り上がって撮った作品…みたいな。 一人で何役もやらされた俳優さんたち、ほんとにお疲れ様でした!
by mChouette
| 2013-03-19 00:00
| ■映画
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