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「裏切りのサーカス」に続いて、劇場干渉したけれど、映画感想アップできてなかったご贔屓監督アキ・カウリスマキの本作を。 ぎりぎりまでそぎ落とされたセリフ。ぶっきらぼうで愛想のない登場人物たち。親切丁寧な説明も、余分な装飾的な映像もない。無愛想なユーモアとジョーク。 そんなカウリスマキの作品テイストは、低く雲が垂れ込めたようなフィンランドが一番似合っていると思うのだけど、今回はフランスの港町ル・アーヴルが舞台。そしてアフリカからの不法移民の少年を、ロンドンで働く母親のもとまで送り届けようと一肌脱いで奮闘する一人の中年男マルセル・マルクスのお話。 カウリスマキ作品には珍しい社会派のテーマと、ル・アーヴルの街角のフィンランドとは違う明るくこぎれいな空気にちょっと戸惑いながらも、マルセル役にはカウリスマキ作品でおなじみのアンドレ・ウィルム、そしてマルセルの妻にカウリスマキ作品のミューズ(?)ともいうべきカティ・オウティネン、そして不法移民の少年の捜査をするモネ警視役のジャン=ピエール・ダルッサン。彼は「サン・ジャックへの道」でなんとも味のある演技を見せてくれた方。 そしておフランスといえども、国は違えど長屋の人情は生きている。 悪態をつきながらも、少年のために一肌脱ごうとするマルセルに何も言わず惜しみない協力をする隣人たち。 ![]() そしてカウリスマキ独特の味ともいえるオフビートな物語。 難民キャンプなどのシーンもあり、不法移民政策に対する風刺もちらりと描かれているものの、主軸はどこまでも、こんな世知辛い世の中でも市井の片隅にはどっこい生きている人の世の情け。モネ軽視がみせる粋な計らい。 作家崩れでボヘミアン的生活から抜け出せない靴磨き屋のマルセルが一世一代本気になった人助け。そんな彼に女神が微笑んだ桜満開の幸福のラストシーン。 社会派テーマを描きながらも、かつては隣り近所当たり前にあったこんな人情でもって切り返すあたりはやはりアキ・カウリスマキ。 ![]()
by mChouette
| 2012-06-23 00:00
| ■映画
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