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WOWOW特集トラウマ映画館の第1回目の放映作品がこれ。
以前にも数回観た作品で、時代は戦後一躍世界のリーダー国になりあがったアメリカのまさに右肩上がりの1950年代。現代の無関心な社会状況にも通じるもので、そんな現象を描いたオープニングシーンも結構ショッキング。オープニングではラジオから米ソ冷戦カの核の脅威を訴えている。脅威に怯えながらも誰もが豊かさを享受し、我が身に起きない限りは無関心な社会が出来上がっている。本作で描かれた状況も決して特異なものでもなく、日常的におきても不思議はないという、そんな豊かになった社会が生み落とした人間のエゴや貧しさ、無軌道な暴力がトラウマ。 LADY IN A CAGE 腰を痛めて自宅エレベーターで1階と2階を行き来する中流階級の中年女性。 電線の接触不良で乗降中のエレベーターが突然止まり、空中でカゴの鳥状態になってしまった。一緒に暮らす一人息子はバカンスに出かけ、メイドも休暇をとり家には彼女一人きり。 真夏の住宅街。非常ベルを鳴らすも、どの家も窓を閉めクーラーをつけて聞こえない。家の前を走り去る車や自転車に乗った少年が通り過ぎざまベルに気づいても無関心に通り過ぎるだけ。 1950年代。80年代以降のアメリカ映画の一つの大きなテーマでもあった家庭崩壊は、この頃から徐々に侵食し始めていたんだなって思いながら観ていた。 一人息子を溺愛する母親。母の愛ではなく所有物としての愛。 家に押し入った不良たちが見つけた彼の置手紙は、「ママの愛情から僕を解放して」悲痛なメッセージとともに自殺を決心した彼の遺書だった。 犬の死骸を轢いていっても見向きもせず、眼が見えなくなった不良が道路に飛び出し、轢いてしまったかと思うや否や、車はいっせいに急停車するのも皮肉。道路に這いずって助けを呼ぶ夫人を、集まった人々は野次馬の如く取り囲むだけで何もしようとしない。夫人を取り囲む彼ら野次馬の無責任、無感動の視線が怖ろしい。これが現代社会。 閉じ込められた女性の恐怖と必死さを迫真の演技で熱演したのは、「風と共に去りぬ」でスカーレットの初恋の人アシュレーと結婚したメラニー役のオリヴィア・デ・ハヴィランド。 この役は当初はジョン・クロフォードに話が持ち込まれたそうだけど、ベティ・ディビスと共演した「何がジェーンに起ったか? (原題:What Ever Happened to Baby Jane?)」 (1962年)で閉じ込められる役はもうたくさんと、断わったんだそうだ。彼女が演じていたらもっとリアリティのある映像になっていただろうなって思う…。 「ミルドレッド・ピアース(原題: Mildred Pierce)」 (1945年/日本未公開/「ミルドレッド・ピアース 深夜の銃声」のタイトルでTV放映)でも、母の娘への愛情と、娘に精一杯の贅沢をさせ、みずから信じたその愛に裏切られるという、本作の母と息子の歪んだ関係にも似た作品にも母親を演じていた。母と娘の関係の場合、そこには女同士の確執も潜んでいる悲劇がある。こういう役を演じさせたらクロフォードが適役なんでしょうけどね……。そして不良グループの強面リーダーを演じたのがジェームズ・カーン。映画デビューとなった本作の演技が認められて「ゴッド・ファーザー」の長男ソニー役にキャスティングされたんだそうだ。 ……………………………………………………………………………………………………………………「フェイズ4 戦慄!昆虫パニック」 (1973年/監督:ソウル・バス) 「質屋」 (1964年/監督:シドニー・ルメット) 「裸のジャングル」 (1966年/監督:コーネル・ワイルド) そして本作「不意打ち」 (1964年/監督:ウォルター・E・グローマン) と観て、改めて60年代~70年代ってほんと、作家主義ともいえる素晴らしい作品が多かったなって改めて思う。今回のラインナップ作品は劇場鑑賞はしてないものばかりだけど、監督の映画に対する思想みたいなのが貫かれた作品をみて、大いに感性を刺激されて今に至っているんだなって思う。 こんな刺激的な作品に出合って、ちょっと気分が良くなっているこの頃。
by mChouette
| 2011-12-23 00:00
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