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昨年末にWOWOWで、アメリカ大恐慌時代にFBIから社会の敵<パブリック・エネミー>No.1と呼ばれ、民衆からはヒーローのように扱われた犯罪王ジョン・デリンジャーを描いたジョニー・デップ主演の「パブリック・エネミーズ」放映記念として、アメリカン・アウトロー伝説と銘打った特集が組まれ、アメリカ犯罪史上に名を残すアウトローたちの映画が放映されていた。
一連の作品をまとめて感想をと記事入力のその最中、いつものように12時過ぎても録画映画をのんびり観ていたところへ、里帰り出産で帰省していた娘が起きてきて「破水したみたい…」の一言。予定日より2週間以上も早い事態に、それからが今までのお気楽ご気楽の生活が一転、怒涛のごとき日々が続きまして…。ともかくも12月1日に元気な男の子が生まれまして、「寒いから、風邪引かすかもしれないから…」とかなんとかで2月中旬まで出産前から数えて3ヶ月の長逗留。こんなギャング映画を観ていて、とりわけマザコン・ギャングを描いた「白熱」、それから息子達を引き連れて強盗を働く「血まみれギャングママ」などをみていると、母親の歪んだ溺愛が息子たちから社会性を剥奪しこんな結末に導いたって構図に、この頃の(今も本音はそうなんだろうって思うけど)、映画の世界も然り、世の中の価値観って父性社会だったんだっててつくづく思う。 「血まみれギャング・ママ」では女房に頭が上がらず優しいだけが取り得の気の弱い夫。でも息子達が人間性の一欠片を見せるのはパパのことを思うとき。ママも愛している。守ってあげなければ。だからこそ、ママと一緒に地獄の淵まで来てしまったことが一層の悲劇。 そして思うのが、「白熱」といい、「血まみれギャングママ」といい、ウォーレン・オーツがデリンジャーを演じた「デリンジャー」といい、見ていてつくづく思うのが男優も女優も、その面構えが最近の役者とは雲泥の差。 決してオーバーアクションとか情感たっぷり演技などしなくても、醸し出す空気に凄みがある。こんな作品をみたら、ますますジョニー・デップ主演の「パブリック・エネミーズ」など観る気が失せてしまう。 更に思うのが、こんなギャング映画、アウトローたちを描いたアメリカ映画をみていると、アメリカだからこその映画だって思う。 この国は自由の国。 自由には金が要る。 私は自由が欲しいの! 「血まみれギャングママ」のママのこの言葉に、これこそがアメリカだって思う。 生きるも自由。死ぬも自由。金を稼ぐには強盗が手っ取りはやい。どう生きるかも自由。それがアメリカという国なのだろう。 彼らの末路は銃弾を浴びせられ、無残に死んでいく。 しかし壮絶さとか陰惨さよりも、強盗やってなにが悪い、こんなぼろい商売はない、そんなあっけらかんとした明るさもある。これもまたアメリカならではだろう。 「血まみれギャングママ」「白熱」「デリンジャー」 いやぁ、この3本はこれぞアメリカ犯罪映画!って思える作品。 まだまだアメリカが未成熟な時代。混沌としたなんでもありの時代のアメリカ。 アメリカってこうした食うか食われるかの略奪と暴力に塗れて成熟していった国でもあるんだなっていうのも、こんな映画を観ていて思う。 ■「白熱」 原題:WHITE HEAT 1949年/114分知能犯で、躊躇いもなく人を殺す残虐さと暴力性をもつ一方、母親が唯一の心のよりどころであるマザーコンプレックスな凶悪ギャングのコーディ・ジャレットを演じたジェームズ・ギャグニーの演技が凄い! 狂気と暴力の果ての破滅に至るまでを描いた本作が、49年制作とはとても思えないほどの暴力性と緊張感のある映像描写が凄い!! CGなんかの迫力などと違う生々しい凄み!! ![]() ■「血まみれギャングママ」原題:BLOODY MAMA 1970年/90分/未公開1930年代のアメリカを荒らしまわった実在のケイト・バーカー一家を忠実に描いたという作品。 父親も加担して実の兄弟達からレイプされたケイトの少女時代。 「息子が欲しい。私のために何でもしてくれる息子が欲しい。そうしたら私も息子のためにどんなことでもしてあげる」。男たちの暴力にねじ伏せられて育ったケイトが求めたものもまた力。歪んだ力。ケイトの歪んだ少女時代からケイト・バーカー一家の狂気は生み出された。母の支配と歪んだ愛の均衡が崩れ、家族が崩壊に向う。 歪んだ母の愛。その母を哀れむように蔑むように、あるいは自嘲の表情で我が顔面にライフルの銃口を押し当てて自滅する長男。 アメリカのサクセスストーリーと貧困の狭間が生み出したある家族の悲劇の物語のようにさえ思え、切なくもある。 この作品なんか好きだなぁ。 末っ子の息子を演じたのがまだまだ無名の頃のロバート・デ・ニーロ。でもこの時からすでにして強烈な存在感を見せていた。 ![]() ■「デリンジャー」原題:Dillinger 1973年/108分「パブリック・エネミーズ」でジョニー・デップが演じたのがこのデリンジャー。 デリンジャーとその一味、それを追うFBI捜査官パービスの執念。追い詰められた彼ら一人一人の末期にそれぞれの人間ドラマがあり、そして、そしてウォーレン・オーツがデリンジャーそっくりの凄み! デリンジャーに向かって銃弾が浴びせられる。犯罪王といわれヒーローに奉られたもののなんともあっけない最期。 この映画の最後に、彼らは決してヒーローではない、ヒーローとして描かないという言葉があった。 こうしてずっとアメリカの歴史に語り継がれるギャング達を描いた映画を観ていると、犯罪そのものよりも犯罪に走った彼ら一人一人の人生をきちっと描いているなって思う。 ![]() 更に見たのが ■「犯罪王デリンジャー」原題:DILLINGER 1945年/89分45年製作のこちらは、デリンジャーがどんな経緯で、銀行強盗の大ボスをパブリック・エネミーといわれるようになっていったのかを、その末期までを、やや駆け足的に柔らかく描いた作品。
by mChouette
| 2011-02-26 16:25
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