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MOTHER AND CHILD
2009年/アメリカ・スペイン/126分/PG12 at:梅田ブルグ 監督: ロドリゴ・ガルシアロドリゴ・ガルシア監督・脚本。 本作も含めロドリゴ監督が脚本も手がけた作品をみると、「彼女をみればわかること<原題:THINGS YOU CAN TELL JUST BY LOOKING AT HER>」(1999)、「彼女の恋からわかること<原題:TEN TINY LOVE STORIES>」(2002)、そして「美しい人<原題:NINE LIVES>」(2005)と、オムニバスという形で、生き続けるというその人生を、愛を切り口に、母として、女として、娘として、一人の人間として、彼女達の人生のさまざまな断面から絶望、悲哀、苦さ、喜び、慈しみ、強さが浮かび上がってくる。愛というフィルターを通して女性たちの赤裸々な姿を描き続けてきた映画作家といってもいいだろうか。 オムニバスという形で彼女達の人生のある断面、ある時間を切り取って描き続けてきたことにも、ロドリゴ監督の拘りがあってのことだろうか。泣き喚いても、もがき苦しんでも、これから先もそこから歩き続けなければならないということだろう。彼女がこれから先どんな人生を歩んでいくのか、どんな愛を掴み取るのか…そんな思いが映画の行間から伝わってくる。彼女達のこれからの人生を祈りのような思いで考えずにはいられない。 そして本作「愛する人」は、そんなオムニバスで描かれたさまざまな女性達の思いが一つに結実された。そんな風に思う作品。 老いた母親を介護しながら働くカレンは、14歳で妊娠・出産したカレンは、母親の言われるままに産んだばかりの娘を抱くこともなく養子に出した。産み落とした娘への思いは絶ち難く、母に対し我が子を奪われたというわだかまりを捨てきれず、カレンは母と二人37年間一つ屋根で暮らし続けている。 生れたその日に養子に出された37歳のエリザベスは、愛よりも仕事の成功が人生の目的という一匹狼で法曹界を歩いてきた弁護士。 暖かさと優しさにくるまれた愛から遠く離れ生きるカレンとエリザベス。実の母娘である二人の女性の、違う人生を歩きながら、どこか鎧を覆って生きているような日々が交錯して描かれている。 カレンを演じたアネット・ベニングも素晴らしかったが、撮影当時、妊娠中だったというエリザベスを演じたナオミ・ワッツは妊婦姿の裸身を惜しげもなくさらすほど本作は彼女にとって入魂の一作なのだろう。本作の彼女は、今までの彼女の演技には今ひとつどうも感じられなかった血肉の通った生身の彼女を感じた。 原題は「MOTHER AND CHILD」 カレンとエリザベスを軸にさまざまな母と子のドラマが登場する。 邦題の「愛する人」よりもストレートなこの原題が、堅苦しいまでに身構えたようなカレンとエリザベス二人の内面が硬く凍りついたような心の襞の裂け目から押し殺していた叫びが聞こえてくるようで、痛いほど胸に響いてくる。 ペドロ・アルモドバル監督が描いた「オール・アバウト・マイ・マザー」(1999)も好きな作品の一つだけれど、それよりも、もっと切実に「母と子」「母と娘」そのものを描いた作品じゃないかしら。 盲目の少女が、エリザベスのお腹を触りながら「人間の中に人間がいる」と驚きと感動の言葉を口にする。 この言葉が、この映画の大きなテーマだろう。 ![]()
by mchouette
| 2011-02-21 00:00
| ■映画
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