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I VITELLONI
THE LOAFERS [英] 1953年/イタリア・フランス/116分 監督: フェデリコ・フェリーニ 原題は「乳離れしない仔牛」の意味があり、フェリーニが育った北イタリアの港町リミニの方言で「のらくら者」を表す言葉だそうだ。 英語タイトルの「LOAFER」もまさに「怠け者, のらくら者」の意。 1950年初頭のリミニを舞台に、30歳になろうかというのに定職にもつかず、いつもつるんでいる5人の若者を描いた作品。 フェリーニの映画監督デビューはアルベルト・ラットゥアーダとの共同監督の「寄席の脚光」(1950年)から。次いで単独監督作品「白い酋長」(1952)はヴェネチア映画祭で酷評を浴び、満を持して撮ったのが本作「青春群像」なんだそうだ。 劇作家をめざすレオポルドだが、机に向うも隣の女中に気もそぞろ。 母親思いのアルベルトだが、姉に小遣いをせびる日々。 歌がうまいだけが取り柄のリカルド。 女好きの浮気者のファウストは仲間のモラルドの妹を妊娠させ結婚する羽目に。結婚しても浮気癖は収まらず、作中でも彼の浮気をめぐっての一波乱が描かれている。 そしてモラルドは、彼らに対する仲間意識はあるものの、怠惰な生活から抜け出そうと彼らとは一線を画しはじめる。 仮装カーニバルの熱狂と喧騒。 その中でふいと落ち込む空虚感。 彼らを映し出すように殺風景なまでに広がる砂浜と突堤。そこを歩く5人の若者。 親と子の関係……。 以降のフェリーニ作品に通じる空気が感じられる。 レオポルドがなんとかコネクションを作ろうとする劇団の座長に誘惑される件とか、 夫ファウストの浮気を知って家を出たモラルドの妹を探し回る仲間たちが、車から道路工夫達に向かって「労働者諸君」とからかう件とか、車がエンストして彼らから追いかけられ、「俺は社会主義者だ」と殴られながら言い訳したり、こんなシーンもフェリーニらしい。 浮気した夫に「今度私を怒らせたら恐ろしいから」と言う妻に「そんなに俺のこと好きか?」とじゃれあうシーンなども如何にもイタリア男らしい。 この町で一体何をしてるんだろうと自問自答し深夜の町を歩くモラルドが出会い、親しくなった少年は夜中の3時から駅員として働いているという。そんな彼に、己の不甲斐なさを感じるモラルド。 誰にも別れを告げず町を出て行くモラルドを駅で見かけ見送ったのはこの少年一人。 少年の名前がなんとグイド。 「81/2」でマストロヤンニが演じた映画監督グイドの名前がこんなところで登場するとは。 彼ら5人と、そして少年それぞれにフェリーニ自身が投影され、そして彼らは以降のフェリーニ作品の中で膨らんでいく存在でもあるんだろう。フェリーニの原点ともいうべき作品だろう。 大騒ぎしながらもどこか根無し草のような青春時代。 彼らのそんな感覚を描き出し、どこか郷愁を感じさせるフェリーニの映像に、ニノ・ロータのメロディが重なる。
by mchouette
| 2010-05-31 00:00
| ■映画
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