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THE RIVER
1951年/アメリカ/105分 監督: ジャン・ルノワール ルーマー・ゴッデン女史の半自伝的小説に圧倒されたルノワールが、第二次大戦中に亡命していたアメリカから故国フランスに帰国する前、ゴッデン女史の脚本協力を得てインドで撮影した作品。 画家である父オギュースト・ルノワールと映画監督である息子ジャン・ルノワールの作品を重ね合わせた「ルノワール+ルノワール展」で本作の一部が映像紹介されていて、どうしても観たかった作品。 インドに暮らす白人家族の娘2人、そして隣家のインド人とのハーフの娘、3人の娘たちの恋の芽生えを軸に、夢の世界から現実へ、子供から大人へと成長していく様を描いた物語なのだけれど、ルノワールが描こうとしたのは聖なるガンジスの河、そしてその河と共に生きるインドの人々、文化、そしてそこに流れるゆったりとした時間、ガンジスを母とするインドの風土そのものだろう。 父オギュースト・ルノワールの絵画と重なるような「ピクニック」の映像の美しさ……恋のときめきにも似た木漏れ陽の柔らかさ、湖面をふるわせる雨、夏草のむせ返る草いきれ、秋の静けき湖面をゆっくりと遠ざかるボート。四季の移り変わりと恋の行方を重ね合わせて描いた映像の美しさ……とは違う。 ガンジスの悠久の流れに寄り添い、自然の営みに融け合って生きる人々の敬虔さ、自然の逞しき懐の深さが映像から伝わってきて、瞑想の映像とでも表現できるだろうか。 「ルノワール+ルノワール」でも本作の映像と、そしてオギュースト・ルノワールの絵画が並んでいた。同じ感性を、父は絵画で、息子は映像で表現した。 観るというよりもじっくりと味わいたい本作の映像。
by mchouette
| 2009-05-16 00:00
| ■映画
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