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LA LECON PARTICULIERE
1968年/フランス/90分 原題「 LA LECON PARTICULIERE」は直訳すると「特別な授業」。 <映画公開時のコピー> 愛は、いつも 哀しみをえらぶ…… こころを灼いて 恋は ふりむきながら 去ってゆく フランシス・レイの奏でるメロディ。 ニコール・クロワジールが歌う「愛のレッスン<WHERE DID OUR SUMMERS GO>」 ニコール・クロワジールといえば、「男と女」「愛と哀しみのボレロ」「冬の恋人たち」などの映画音楽でおなじみの声の方。 青春の胸キュンが蘇ってきて、13日にNHK・BSで放映されていたので又、又、観てしまったこの映画。 ルノー・ヴェルレー演じる高校生オリビエとナタリー・ドロン演じる年上の女性フレデリクとの、切なく甘い愛のひと時。そして青年は自らの手でこの愛に別れを告げ、大人になっていく。 「個人教授」 ![]() 2年前ぐらいかな、CSでも放映されていて、それこそ数十年ぶりに観たら、やっぱり良かった!というより懐かしい! ちっとも古臭くなくて、 ファッションも、今よりもずっとオシャレだし、とても新鮮で、映画のメロディを聴くとやはり胸キュンで懐かしい。 当時まだアラン・ドロンと結婚していたナタリー・ドロン。美人顔というよりは、中性っぽい雰囲気の顔。彼女のミニスカートにブーツ姿が、いまよりもずっとオシャレで素敵。当時のフランス映画のファッションセンスの良さを改めて再確認。 アラン・ドロンはナタリーを自分の双子の妹と称して付き人として連れ歩いていたらしいけど、よく似ている。彼女と別れてから、ミレイユ・ダルクを恋人にするけれど、ナタリーと共通するところがある。ドロン好みは見るからに女性的な美人ではなくて、どこか少年ぽさのある顔が好みなのかしらね。ロミー・シュナイダーも美人だけれど、男前っぽい美人。 確かレイモンド・ラブロックの「ガラスの部屋」と同じ時期くらいに上映されたと思う。 いまや「ガラスの部屋」はあとかたもなく消えてしまったけど、「個人教授」は、アマゾンを見てみるとニュー・プリント・スクイーズ版DVDでなんと11,000円! 内容的には「ガラスの部屋」に比べると、「個人教授」の方が、思春期の甘酸っぱさと共に、少年から大人になっていく通過儀礼の痛みがひりひりと伝わってきて内容的には断然がこちらがいい。 それに当時、映画観て思ったのが、フランスの高校生のませていること。キャンパスの雰囲気や会話の内容を聞いていると、まるっきりの別世界。そんな憧れでみていたところもあったんだろうなって思う。 高校の哲学科に在学中の18歳のオリビエ(ルノー・ヴェルレー)は、ふと知りあった年上の女フレデリク(ナタリー・ドロン)に強く心を惹かれた。彼女は、有名なイタリア人レーサー、フォンタナ(R・オッセン)の愛人だった。 フレデリクの年齢設定は20代後半。恋人との愛をいつも感じていたい年齢だけれど、フォンタナは試合でいない日々。待つだけの愛に悩んでいたフレデリクの前に、一途な愛をぶつけてくるオリビエが目の前に現れた。こういうシチュエーションにフレデリクは揺れてしまう。 スキーに無理やり誘ったオリビエは、夜中、白クマの着ぐるみ姿でフレデリクの部屋の窓を叩き、一夜を共にする。 邦題は「個人教授」とあって、年下の男が年上の女性から愛の手ほどき、ABCを教わるとおったよくあるパターンでなくって、オリビエはそういうことはとっくに経験済み。 使用人の女性とは友だち感覚のセックスフレンドみたいだし、夜遅くに部屋に居ないオリビエを探しに、父親が使用人の部屋をノックするところなどをみると、こういうのは当たり前みたいな感じで描かれていて、これまた「へ~ッ」って当時は観ていた。 原題「 LA LECON PARTICULIERE」は直訳すると「特別な授業」。 愛することの意味を知り、人を愛することの辛さ、痛みを経験し少年から大人へなるための授業。そんな意味が込められたタイトルだろう。 フォンタナへの愛とオリビエの一途な気持の間で揺れるにゆれるフレデリクだけれど、相手は高校生。そんなオリビエの気持ちを拒もうとする。そんなフレデリクに手紙を出すけれど、フレデリクはその手紙を破ってしまう。それを物陰からみつめていたオリビエ。 この顔が写真の顔。雪のロッジで一夜を過ごし、翌朝、愛に満ちた幸福な時にあったオリビエが、フォンタナからの電話に夢中なフレデリクに愕然とするシーンなども、この顔。 こんな表情がルノー・ヴェルレーの顔によく似合っている。 オリビエが乗っている電動自転車みたいな赤いバイク「LITTLE HONDA」も「へ~ッ」って感じで見ていた。 自分を避けようとするフレデリクが乗っているタクシーをそれで追いかけて、信号で停まった時に、素早くタクシーに乗り込んで……なんてシーンなんてかっこいいし……。 赤いバイクのオリビエと黄色いランボルギニに乗ったフレデリク。 これが二人が初めて出会ったシーン。 とうとうオリビエは親の反対にあい家を飛び出し、フレデリクもオリビエとの愛に生きる決心をするけれど、そんなオリビエの前にフォンタナが現れる。 「俺は疲れた。君のほうが彼女にはふさわしい」 もう若くない一人の男が、若い恋敵にこの言葉を口にするまで、どれほどの葛藤があったか。フレデリクを愛しているからこそ、彼女の幸せだけを願い、自ら恋敵に向かって敗北宣言をするフォンタナ。 大人の愛。 そんな圧倒的な大人の愛を前に、オリビエは自分の青臭さを思い知る。到底太刀打ちできないフォンタナのフレデリクに対する大きな愛。 二人の新しい生活に喜ぶフレデリクを部屋に残し、オリビエはフォンタナに彼女の居場所を電話する。彼女を愛せるのは僕ではなくフォンタナだ。 オリビエの悲しい選択。 電話を切り、黙ってその場を立ち去るオリビエ。 ニコール・クロワジールが歌う「愛のレッスン<WHERE DID OUR SUMMERS GO>」の歌が流れる中、愛車のバイクに乗ってパリの街を走るオリビエ。泣きたい気持ちをぐっとこらえたルノー・ヴェルレーの顔が映し出される。 ニコール・クロワジールのハスキーな声がこのシーンをさらに切なくしてくれる。いいんだな。 ![]() ![]() この映画は、それほどの美形とも違うけれど、青臭さの残るルノー・ヴェルレーの、この顔の表情が生かされた映画かも知れない。 ルノー・ヴェルレーでヒットした映画ってこれ1作だけかな。 この映画も日本ではすごくブレイクしたようだけど、本国フランスでは芳しくなかったみたい。当時の映画記事でもそんな記事を読んだけど、BSでも放映終了後の対談でも話していた。当時の日本の若者にとっては一歩も二歩も進んでいるようなフランスの高校生の姿だけれど、フランスでは普通でありきたりな若者の恋の物語で新味の薄い作品だったのかもしれない。 この後、彼を観たのはヴィスコンティの「地獄に堕ちた勇者ども」でヘルムート・バーガーの従兄弟の役で出演していて、最後、その純真さと正義感で、ナチス親衛隊の世界に絡めとられてしまう。 そしてジェーン・バーキンと共演した「カトマンズの恋人」では、パリの五月革命に幻滅した主人公の青年役で、離婚した父親から自分の養育費を貰うためにカトマンズへ向かう途中、ジェーン・バーキン演じるヒッピーの少女と出会い恋仲になる。そんな二人の恋の前に、セルジュ・ゲンスブールが現れ、少女にマリファナで酔わせ犯してしまう。といった物語で、内容のとっても薄い映画で、たんなる青春の痛みと切なさを描いたワンパターンもの。以降彼の作品はみていない。 NHK・BSで、この「個人教授」のあとに、日本での彼の人気にあやかって、市川昆監督作品「愛ふたたび」というのがとられていて、共演は浅丘ルリ子。テレビを点けっぱなしだったので、勝手に放映されていて、ちらちらと見たけれど、なんだか臭くって消してしまった。 クレジット見たら浅丘ルリ子の妹役で桃井かおりが出ていて、「へ~ッ」と思ったけどそこまで観てない。 こんな、青春ど真ん中で胸キュンでみた映画って、やっぱり、テーマ曲も覚えているし、すっかり忘れてしまっている映画もあるけれど、この映画は数十年経ってもワンシーン、ワンシーン覚えている。とくにフレデリクが手紙を破るシーンを見つめるシーンとかラストのあのヴェルレーの表情とか……。観たらあの頃にタイムスリップしたように蘇ってきて、こういう時も嬉しい時間。 この映画、リアルタイムで観ていた私と同世代内では盛り上がってるけど、少し若い世代とか高校生、大学生が観たらどんな反応なんだろうか。 監督: ミシェル・ボワロン 脚本: クロード・ブリュレ/アネット・アドマン/ミシェル・ボワロン 撮影: ジャン=マルク・リペール 音楽: フランシス・レイ 出演: ルノー・ヴェルレー ナタリー・ドロン ロベール・オッセン ※このブログはトラックバック承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
タイトル : 「個人教授」(La Lecon Particuliere)
フランシス・レイの憂愁に満ちたテーマ・ソング「愛のレッスン」とともに、年上の女性への思慕を甘美にかつほろ苦く描いたラブ・ロマンス「個人教授」(原題=特別な授業、1968年、仏、ミシェル・ボワロン監督、90分)。18歳の高校生が知り合った愛人のいる25歳の女性に憧れ、恋におちていく内容だが、通俗的にならず、ボワロン監督の演出が冴え、フランスのエスプリや粋(いき)さが十分伝わってくる作品だ。また、主演のルノ・ヴェルレーの初々しさと、共演のナタリー・ドロンの大人の美しさが眩(まぶ)しいくらいだ。......more
タイトル : 『学生たちの道』~「アラン・ドロン」原型の形成期~
ミッシェル・ボワロン監督は、アラン・ドロンの主演第1作品『お嬢さんお手やわらかに』(1958年)に引き続き、再度、この作品で彼を起用しました。 『お嬢さんお手やわらかに』は、アラン・ドロンをミレーヌ・ドモンジョ、パスカル・プティ、ジャクリーヌ・ササールなどのアイドル女優と共演させ、監督自らのシナリオによる華やかな演出により世界中でヒットし話題となった作品でした。 そして、アラン・ドロンとしては、主演第3作品目。 ロミー・シュナイダーと共演したピエール・ガスパール・ユイ監督の『恋ひとす......more chouetteさんへ。 おはようございます。スッカリご無沙汰しております。 この作品、制作年度を見る限り、ロードーショウで観たハズはないので、テレビか、後年のリバイバル(したとすれば……)若しくは名画座で観たのでしょう。断片的にですがホロ苦い部分の記憶はあります。先日、テレビを全く見ない僕が珍しく見入ってしまったのは、浅丘ルリ子がフランス(多分)を巡る紀行番組。どこかの城に特別サプライズ・ゲストでルノー・ヴェルレーが出て来ました。あっさり男っぽい浅丘ルリ子との再会はどこかぎこちなく、ヴェルレーも面影はある物の普通のオジサンでした。ここで1つ目の「へぇ〜ッ!」アランとナタリーの両ドロン、確かに似ていますね。ただ、息子があんなに濃い顔だとは!濃い顔が大の苦手の僕はここで2つ目の「へぇ〜っ!」(笑)そうそう、ミレーユ・ダルクってどうにも魅力が理解出来ません……岸田今日子に見えてしまうのですよ(笑)これまた先日のフランスで彼女の自伝の出版記念か何かでアラン・ドロンと一緒に雑誌の表紙を飾っていましたっけ……ここで3つ目の「へぇ〜ッ!」でした(笑) ブノワ。 ギャッ!ブノワ。さん、ご無沙汰です。メッセージありがとうございます。 「個人教授」のルノー・ヴェルレーがいいんですよね。すっかり中年になってるでしょう?これは見たくないな。以降の作品みても「個人教授」の二番煎じみたいな作品が多くって少し気の毒。ブノワ。さんはわたしより少しだけ若い世代なんんですよね。こんなん見て胸キュンしてたんだから私の10代も可愛い門でしたね。ちょっと自分と重なるとこもあって、そんなほろ苦さも懐かしい。ブノワ。さんもオリビエと重なる?(笑) アラン・ドロンの好みはやはりナタリー・ドロンでしょう。似ているでしょ。で、できちゃったから結婚して、二人の濃いところ全部貰ったみたいな顔の男の子が生まれちゃってね。ミレイユ・ダルクね(笑←なんで笑うんだ)カツラみたいなオカッパ頭にたらこ唇。女優というよりモデルっぽい感じで出てましたよね。当時はあれが一つのセンスだったんでしょうね。ゴダールの作品にでてゴダールらしい陰湿ないじめにあったみたいだって。彼女は今も健在なんですね。今もドロンと一緒なんだ。「へ~っ」ですね(笑) TB持参つかまつりました。 主題曲が好きでレコードをすり潰すくらい聞いた思い出の作品ですが、映画自体は初鑑賞以来なんですね。 で、結構記憶違いがありましたが、やはり良い映画でした。お話だけで見ると恋愛映画なんて似たり寄ったりになってしまうので、やはり演出の感覚を味わいたい。欧米人は理屈っぽくて意外とその辺は苦手だから、本作のような単純すぎるお話はダメなようです。 「愛ふたたび」はご贔屓市川崑なので録画しておきました。崑ちゃんの洒落っ気が見られればしめたものなんですが。^^ >ミレーユ・ダルク 私も魅力が解りません。^^ 岸田今日子に似ているというのは言い得ていますね。^^; P様TB&メッセージありがとうございます。いいですよねこの主題歌。今でもメロディしっかり覚えていますもの。オリビエ・ハッシーの「ロミオとジュリエット」も放映されてましたよね。あのメロディも覚えている。そうですとね話自体は良くあるストーリーかもしれないけど、やはり演出なんですね。若いときの胸キュンが今見ても胸キュンなのは、やはりすばらしい映画なんでしょうね。「愛ふたたび」はヴェルレーと浅丘るり子が日本で再会するやりとり段階で、なんかみてられなくて止めてしまった(笑)また見られたら感想教えてください。ミレーユ・ダルクもあのスレンダーなスタイルでブームは日本だけだったのかも知れませんね。ドロンと共演していた死、ドロンの恋人ということで名前は知られてますけどね。まあこれだけは好みですからね。役者としての彼女もあまり知りませんね。 シュエットさん、こんばんは。 あと3分で新年だ。 さて、珍しい作品をアップしたので、TBします。 ドロンが、なんと17歳の高校生役、年上の恋人にフランソワーズ・アルヌールです。主演3作品目、「太陽がいっぱい」の前作です。 1959年の作品なんですけれど、9年後の「個人教授」の予感を感じさせる作品でした。 高校生が戦時下のパリでシャンパンの闇取引をして稼いだりと、すでにドロンらしい青春映画でしたよ(笑)。 ブールヴィルとリノ・バンチュラの父親役(刑事ではなく)も面白かったですよ。 では、来年も、またよろしくね。 トムさん、メッセージありがとうございます。
年明けから冠婚葬祭バタバタでお返事が遅くなり申し訳ないです。 北海道は雪が大変でしょう? ドロンの高校生役ってどんなだろう? ワルの匂いのする美しい顔をした高校生って、う~ん魅力的! これでドロン作品を制覇したのでは? >では、来年も、またよろしくね。 もう今年になってしまって、1月もそろそろ終り。今年はトキメク映画がなくってねぇ。映画でときめかなかったらブログをアップする気も今ひとつわかなくって……。不定期更新になってしまいそうな予感です。 とかなんとか言いながら一つでもトキメク映画があると途端に元気になる単細胞なんだけど。 ともかくも今年もよろしくお願いします。
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