by mChouette 検索
カテゴリ
全体 ■映画 =映画:あ行 =映画:か行 =映画:さ行 =映画:た行 =映画:な行 =映画:は行 =映画:ま~わ行 ■映画・雑記 ■ドラマ ■展覧会・コンサート ■一冊の本 ■徒然なるままに… ■美味しいもの ■アウトドア・旅 ■勝手にバトン ■ご挨拶・お知らせ 未分類 最新の記事
その他のジャンル
|
THE PRESTIGE 2007年/アメリカ/130分 at:ナビオTOHO PRESTIGE: 19世紀末のロンドン。華麗かつ洗練されたパフォーマンスで魅せる「グレート・ダントン」ことロバート・アンジャーと、天才的なトリックメイカー「ザ・プロフェッサー」ことアルフレッド・ボーデン。若いときは共に修業に励む仲間だった2人のマジシャンがある事件を契機にライバルとなる。名声の争奪戦、トリックをめぐる騙しあい、確執の果て、二人が辿る運命を描いた作品。 <騙し、騙され、でも本当に騙されていたのは、映画をみていた観客かも!> 原作はイギリス出身の作家クリストファー・プリーストによる世界幻想文学大賞を受賞した小説『奇術師』。本作の脚本は監督のクリストファー・ノーランと小説家である実弟ジョナサンが共同で執筆。「メメント」はこのジョナサンの小説を映画化したもの。 「ゾディアック」に続き、またもや執着絡みの話。本作の手応えはどうだ! 過去と現在の時間軸の交錯する中で、二人にまつわる様々なエピソードがあり、いくつかの伏線があり、それらが時間軸のパズルに一つ一つはまっていきながら最終の舞台へとつながっていく。時間軸が過去と現在を行き来し、その中でエピソードやトリックの仕掛けの種明かしなどもあり、パズルの絵あわせの面白さはありました。 ただ、こうした時間軸移動の演出って、「バベル」のイニャリトゥ監督作品もこのような手法とっているけれど、これは、たしかに映像に緊張を与えるといった効果はあるだろうけれど、観客から映像の行間、登場人物の心の襞を読み取るといった喜びを奪ってしまう。行間とか襞といったものがあればの話ですが……。感情を重ね合わせるまもなく、どんどん場面が展開していく。 「メメント」の時は、数分間で記憶が喪失してしまうという主人公の特異性が、この時間軸逆行は効果的で新鮮だったけれど… 今回も過去の伏線のピースを現在にあてはめていくといった符号あわせの意図もあったのだろうけど…… 見ている私は… 心理的なエモーションが映像から感じられないまま、(言葉では復讐とか、嫉妬とかって言ってるんですけどね)いろんな形、色のピースが嵌っていくのを、面白いけれどフムフムと観ているだけのところが、「ゾディアックに続きプレステージよ、お前もか!」と感じることしきりで、フラストレーションたまりました……。 そして二人が競い合う「瞬間移動」のマジックのトリックには、「あっ」と……。 驚愕というのではなく、ボーデンについては、やっぱりな…、アンジャーについては、ちょっと唖然…… これについては「この映画の結末は誰にも言わないでください。クリストファー・ノーラン監督」と冒頭字幕にありましたし、劇中でボーデンも「タネを明かしてしまえば誰も見向きしない」と語ってましたから……映画見てください。 そして、騙したつもりが、騙されて…ラストで明かされる、この二人の、マジシャンの生き様ともいえるトリックの種明かし。騙したのはどっち? 騙されたのはどっち? 誰が騙された? 観ていて「?…!」と思いました。 実は… 騙されていたのは、最後の最後の種明かしを見せられた、映画をみていた私、観客。 この映画そのものが130分かけた「復讐と確執」をテーマにしたマジック。 最後の結末こそが「マジック」最後のパートである「プレステージ=偉業」。 「一流のマジックには3つのパートから成る」って劇中でマイケル・ケインさんが語ってました。 面白い仕掛けと思うけど、このマジック、タネがわかればもう一度観たいとは思わないな。 種明かしの末のラストシーンみたら、感嘆符も余韻もなんもなく、さっさと席たって帰りました。 思うのが… クリストファー・ノーランも37歳。年齢的には中堅。 中堅どころの監督、20代の時に監督デビューした面々。みんな、いい作品作撮ってたんですよね。 クリストファー・ノーラン 28歳「フォローイング」モノクロのこの渋さ!この味よ! ブライアン・シンガー 28歳「パブリック・アクセス」群集心理の隙間をついた視点の鋭さ!。 そして30歳「ユージュアル・サスペクツ」これなんか、それこそラストどんでん返しわかっても又観たい。カイザー・ソゼ。観たらいつもドキドキ面白い。 スティーヴン・ソダーバーグ 26歳「セックスと嘘とビデオテープ」タイトルみて、人間心理をついた、いいセンスしてるなって思いました。 この作品、ジェイムス・スペイダーの前に予定していた役者がいたそうです。ソダーバーグは役者の名前で客を呼ぶようなことはしたくなかったので無名の役者を起用しましたが、都合で出演できなくなり、スタッフがスペイダーはどうだろう、彼は有名だからって言うのを聞き、自分の製作ノートに「有名だからって、それがどうした!」って書き込みをしたそうです。 ソダーバーグに限らず20代の時のこのツッパリはどうした?!って言いたい時あります。 →次いきます。 登場人物について少し… ヒュー・ジャックマン:ロバート・アンジャー 「X-メン」のヒゲ面のローガン役がすっかり見慣れたからか、ヒゲのない顔はすっきりとした甘い面立ちが新鮮。「ファウンテン」でレイチェル・ワイズと共演。もうすぐ公開のようです。 クリスチャン・ベイル:アルフレッド・ボーデン ずっと「太陽の帝国」の13歳の時の顔がちらつく彼も33歳に。いつも気になるアヒル口が付け髭のせいか、本作では気にならなかった。こんなしゃがれた声してたっけ。大人の雰囲気も備わってきたみたい。バットマンの続編はどんなだろう? デヴィッド・ボウイ:ニコラ・テスラ 子どものためにドラッグを止めるって言ってたから、きっと止めたんでしょうね。カリカリの身体が宇宙人ぽかったけど、頬のあたりも少し肉がついて、普通のおじさんになっていました。私、映画の後でパンフ見て気がついたくらい。 エジソンを震撼させたという実在の稀代の天才ニコラ・テスラを演じていた。 劇中でも彼の発明した高周波高電圧発生装置が登場する。 監督:クリストファー・ノーラン
by mchouette
| 2007-06-23 00:00
| ■映画
|
ファン申請 |
||