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最近、いい映画が無い、無いってぶつぶつ腐り、映画の未来に悲観的な気持ちになったりもするけれど、 本作の監督はマサチューセッツ工科大学出身で、ドキュメンタリー作品についで、これが2本目の監督作品だとか。 その彼がタクトを振り、そしてベテラン俳優陣によって奏でられる彼らの人生。 その完璧なハーモニーでも世界的に有名な弦楽四重奏団「フーガ」。 完璧にして揺るぎない正方形を構築していたはずの彼ら4人の関係、距離が、その一角が崩れるという突然の事態で、彼らそれぞれが心の内に抱えていた葛藤、野心、ジェラシー、弱さが顕わになってくる…。 楽団の中心的存在ともいうべきチェリスト、ピーター役のクリストファー・ウォーケン。 犯罪組織の親分といった役どころとかクセのある役が多いクリストファー・ウォーケンにしては珍しい今回の彼の役。 他の3人の精神的支え、楽団の重鎮ともいうべき彼の存在が、語らずとも、その静かな演技から滲み出ている。 フィリップ・シーモア・ホフマンも、彼がバイオリニスト?って思ったけど、クラッシックの世界で生きてきた人って雰囲気を、彼自身の個性と絡み合って醸し出しているのもさすが。 弦楽四重奏団「フーガ」の4人のキャスティングが見事。 こんな彼らだから完璧なハーモニーを生み出してきたんだなって思えるほど、彼らの個性、人間性がきちんと描かれている。 誰か一人が際立ってとかではなくって、彼ら4人の役者が見せる演技の四重奏のハーモニーが素晴らしい。 とりわけ紅一点キャサリン・キーナーの存在は大きい。 女一人と男3人という正方形の構図にあって、揺るぎない一角がキャサリン・キーナー。 ハートフルな人間ドラマだけど、人生の深みと渋みを感じさせるいい作品でした。
by mChouette
| 2013-07-09 00:02
| ■映画
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