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そそられるような劇場公開映画が少なくなってしまったこの頃は、もっぱら”お一人様懐かしの名画劇場”でお家シネマを楽しんでいる。 舞台は1950年代のロス。 マフィアのボス逮捕で勢力争いが激化。街のコーヒーショップで元刑事を含む6人の男女が惨殺される事件が発生。真っ先に現場に駆けつけたのは新入り刑事のエド。首席で警察学校を卒業し、殉職した父を目標に正義感が強く野心家でもある彼は、捜査指揮を執ろうとするロス市警の大物刑事ダドリー・スミスに対して、「ぼくの事件だ」と捜査担当を主張。殺された元刑事の相棒だったバド、そしてベテラン刑事ジャックも事件の捜査に加わる。事件は一応の解決を見たものの、3人の刑事は事件の裏に隠されたロス市警内部に巣食う腐敗の大きな陰謀に巻き込まれていく……。 不正を憎む正義感が強く、また上昇志向の強いエドを演じたガイ・ピアースの本作がハリウッド進出第一作。 正義感に厚いが、論理的なエドとは正義に対する考えが違い、直情型人間パドを演じたラッセル・クロウ。 本作はラッセル・クロウ、ガイ・ピアースともに出世作ともいえる映画だろう。 そしてマスコミ受けする柔軟な派フォーマンスを見せながら、裏では新聞記者と組み情報を流し裏金を稼いでいる曲者ジャックを演じたケヴィン・スペイシー。 それぞれ違うキャラクターと個性でぶつかりあう男たち3人のそれぞれを見るのも面白い。 でもそんな男たちの物語の中で、際立つ存在感を見せているのが、カフェ惨殺事件の鍵となる高級娼館で高級娼婦として暮らすリンを演じたキム・ベイシンガー。 妖艶な美しさを見せながらも、彼女にはどこか恋する乙女の初々しさが感じられる。 本作でオスカー助演女優賞を受賞。 エドとパドの2人から思いを寄せられるが、彼女が選んだのはパドのストレートな純粋さ。 「権力を手にする者もいれば、女とアリゾナに行く者もいるわ。」 ジャックに続き、エドとパドの二人も口封じに抹殺しようとする権力の陰謀の罠に嵌り壮絶な銃撃戦を潜り抜けたエドとパド。 勲章を授与され一躍ヒーローとなったエドに見送られ、銃撃戦で負傷したパドとともにロスを去るリン。 共に内に厚き魂を持ちながら対極のエドとパド。しかし同じ女性に惚れた二人は似たもの同士なのだろう。一人は権力を、一人は女の愛を。 二人を見送るエドの笑顔に一抹の寂しさが……。 そんなエドを後部座席から振り返り見つめるパド。 ロスの太陽の明るさに映えるようなクラシカルな黄色いサマードレス姿のラストシーンのキム・ベイシンガーも素敵。
by mChouette
| 2012-07-25 00:00
| ■映画
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