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原作はアメリカの作家シャーロット・アームストロングの「見えない蜘蛛の巣」。 スイスのチョコレート会社を、創業者である亡父から相続したセレブな女性ミカ(マリ=クレール・ミュレール)。若い頃に結婚したピアニストのアンドレと離婚。アンドレの先妻リズベットとは姉妹のように親しかったが、彼女が交通事故で亡くなった後、8年後にアンドレと再婚。アンドレとリズベットとの間に生まれた息子ギヨームと3人、郊外の屋敷に暮らす。 一方、ピアニスト志望のジャンヌは、自分が生まれた病院で看護婦の手違いでアンドレの子供と間違えられるという事件があったことを知る。ジャンヌはこのネタをもって3人が暮らす屋敷に押しかけ、アンドレの個人レッスンを受けることになる。 リズベットの死の痛手を今も引きずるアンドレにとってジャンヌの出現は、彼にピアニストとしての生気をもたらし、レッスンにも熱がこもる。 ジャンヌという突然の闖入者によって、ミカの心に巣食う闇が次第に見え始める…。 両親の実子ではなく養女として育ったミカの生い立ち。 愛情に対する彼女の飢餓感、そこから生み出される歪んだ独占欲、コンプレックス。 それがリズベットを事故に見せかけて葬り去り、そして3人の幸福になるであろう家族の世界に割り込んできたジャンヌを葬り去ろうとするも未遂に終わる。 ソファーの上で身体を折り曲げて身悶えするミカ。その背もたれにかけられている手編みのショールがまるで蜘蛛の巣のように見える。 自らが吐いた毒糸に絡みとられて身動きできなくなっていたのはミカのほうだった。 愛の渇望と自己顕示がいつしか歪み異様な膨らみとなって心の中に孕ませ…一人の女の哀れとも思える結末。
by mChouette
| 2012-07-05 00:00
| ■映画
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