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公開時、映画会社のいわれるままにカットしたフィルムを編集した<完全版>。その完全版をベースにパーシー・アドロン監督自らが、全てのカットについて色と構図を新たに調整し直した<ニュー・ディレクターズ・カット版>が大阪でもシネヌーヴォで公開された。BAGDAD CAFE 1987年/西ドイツ/108分 監督: パーシー・アドロンアメリカの砂漠に、寂れたようなモーテル”バグダッド・カフェ” 人生の吹き溜まりのような、そんな”バグダッド・カフェ” ジェヴェッタ・スティールが歌う「コーリング・ユー」が、人が人を思う心をこめて、切ないくらいに、愛しいくらいに、優しいくらいにスクリーン一杯に観るものの胸に沁みるように響いてくる。 もう20年になるんだわぁ。 もう一度スクリーンで観たいと思う気持ちから、いつもDVD買おうかどうしようかって悩んでいた「バグダッド・カフェ」 今日も、能無し亭主とカフェでピアノばかり弾いている息子をヒステリックに怒鳴り散らしている“バグダッド・カフェ”の女主人ブレンダー。 そんなバグダッド・カフェに、一人の太ったドイツ人女性が観光旅行中に夫婦喧嘩の末、夫が運転する車から降りて、宿を求めてバグダッド・カフェにやってきた。女性の名前はジャスミン。 いつしかブレンダの砂漠みたいに乾ききった心が、ジャスミンによって潤いと笑顔を取戻していき、ジャスミンも自由の国アメリカの何もない砂漠の中で、ブレンダたちによって自分を解放していき、そして乾ききった砂漠にあるバグダッド・カフェはいつしか人々のオアシスになっていった。 そして夕日に染まった空の美しさ… 最近の映画にある癒しとか優しさの押し売りとか、癒しとは…といったハウツー的な押しつけがましさとか、そんな余分な言葉などなくって、人と人とが触れ合い、何かが生れていくものが映像の行間から静かに伝わってくる。 ブレンダとジャスミンを包むハッピーな温かくて優しい空気に包まれて私も劇場を後にした。 そして耳の奥では『コーリング・ユー』のメロディが余韻みたいにずっと聞こえる。
by mchouette
| 2009-12-14 13:24
| ■映画
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